【SAP】MM(購買)からFI(会計)への連携について解説【MM】

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今回は、MMからFIの連携について一連の流れを解説します。

MM(購買管理)の業務サマリ

1:購買依頼

購買部門の担当者が、社内の各部門から購買依頼を受領する。

購買依頼の際に必要な情報は、「品目 / 納期 / 数量」の3つである。

Tr-cd名称
ME51N購買依頼:登録
ME52N購買依頼:変更
ME53N購買依頼:照会
ME5A購買依頼の一覧照会
ME55購買依頼の一括承認
テーブル名称
EBAN購買依頼
MARA一般商品データ(品目マスタ)

2:購買発注

購買部門の担当者が、購買依頼のデータを基に仕入先へ発注をかける。購買発注は、購買依頼のデータを参照して登録することが可能。

購買発注の際に初めて、仕入先や価格が確定する。

なお、仕入先や価格はあらかじめマスタに登録しておくことで、自動提案することが可能。

Tr-cd名称
ME21N購買発注登録
ME22N変更 購買発注
ME23N表示 購買発注
ME2L仕入先別購買伝票(照会)
ME2M品目別の購買伝票(照会)
ME2N伝票番号別の購買伝票(照会)
ME28承認購買伝票
テーブル名称
EKKO購買伝票ヘッダ
EKPO購買伝票明細

3:入庫

入庫では、納品された商品/材料を自社へ受け入れる。入庫処理は、購買発注の伝票を参照して実施することが可能。

購買発注の伝票を参照することで、発注した品目や数量が自動的に提案される。

なお、入庫処理では下記仕訳が発生する。(会計伝票が作成される)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-6.png

※以下、すぐに自社の利用可能在庫として受け入れないパターン

【入庫保留在庫】
・自社の在庫にしたくない場合は、入庫保留在庫とする
・移動タイプは「103」
・会計伝票は作成されない

【品質検査中在庫】
・入庫時に品質検査を実施したい場合、品質検査中在庫とする
・あらかじめ品目検査マスタに品質検査タイプの割当が必要
・検査合格時の移動タイプは「321」
 ⇒利用可能在庫となる
・検査不合格時の移動タイプは「349」
 ⇒保留在庫となる
Tr-cd名称
MIGO入庫 購買発注
テーブル名称
MKPFヘッダ: 入出庫伝票
MSEG伝票セグメント: 品目
T156移動タイプ

4:請求書照合

仕入先からの請求書と自社の購買発注 / 入庫データを照合し、仕入先への債務を確定させる。

請求書照合処理は、購買発注の伝票、入庫の伝票参照して実施することが可能。

また、入庫請求自動決済(Evaluated Receipt Settlement)を用いて、請求書照合を自動化することも可能。

入庫請求自動決済()とは、仕入先からの請求書を受領せず、購買発注 / 入庫データを基に自動で債務を計上する機能のこと。

■Tr-cd
MRRL:ロジスティクス請求書照合によるERS(入庫請求自動決済)

■必要なマスタ設定
・仕入先マスタ > 購買ビュー「入庫基準請求書フラグ」「ERSフラグ」にチェック
・購買情報「入庫基準請求書フラグ」にチェック

なお、請求書照合処理では下記仕訳が発生する。(会計伝票が作成される)

Tr-cd名称
MIRO仕入先請求書登録
MIR4請求書伝票照会
MIR5請求書伝票の一覧照会
MR8M請求書伝票取消
テーブル名称
RBKP伝票ヘッダ: 請求書受領
RSEG伝票明細: 請求書受領
BKPF会計伝票ヘッダ
BSEG会計伝票明細

5:支払(FI)

請求書照合により債務(未払金 / 買掛金など)が発生したら、支払を実施する。(FI-AP領域)

▼支払については関連記事を参照

【SAP】Tr-cd:F110(自動支払処理)の流れ/実行パラメータについて解説【FI-AP】

以上。

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