今回は、Exitの1つであるOpen-FIの概要について説明します。
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Open-FIとは
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Open-FIとは、FIモジュールの処理に対してチェックや代入を実装することができる機能のことです。
会計のチェックや代入よりも、様々な起動タイミングが用意されているため、用途に応じて柔軟に実装が可能です。
なお、Open-FIが起動するタイミングは、SAPが標準で提供している「イベント」
毎に決められています。
【参考】会計のチェック/代入の起動タイミング
伝票ヘッダ:伝票ヘッダの入力 / 変更時
伝票明細:伝票明細の入力 / 変更時
完了伝票:伝票の完了保存ボタン押下時
Open-FIのイベントとは
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イベントとは、SAPが標準で提供しているOpen-FIの起動タイミングのことです。
Open-FIは、各イベントに対してロジックを実装した汎用モジュールを割り当てることで起動するような仕組となっています。
また、イベントには下記の2種類が存在します。
イベント種類 | 内容 |
プロセス | SAP標準への値反映が可能。イベントによっては代入も可能。 |
インターフェース | SAP標準への値反映は不可。 |
同タイミングで起動するイベントが存在する場合、イベント間で前後関係がある。動作確認が必要なので要注意。
Open-FIの探し方
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プロセス
Tr-cd:FIBFを実行。
環境 > 情報管理(プロセス)を押下すると、選択画面が表示されるので条件を指定して実行。
すると、プロセスの一覧がテキストと共に表示される。任意のプロセスを選択した状態で「サンプル用汎用モジュール」を押下すると、サンプル汎用モジュールの照会が可能。
汎用モジュールのインポート/エクスポートの項目を確認し、実装可否を判断する。
インターフェース
Tr-cd:FIBFを実行。
環境 > 情報管理(Publish/Subscribe)を押下すると、選択画面が表示されるので条件を指定して実行。
すると、インターフェースの一覧がテキストと共に表示される。任意のインターフェースを選択した状態で「サンプル用汎用モジュール」を押下すると、サンプル汎用モジュールの照会が可能。
汎用モジュールのインポート/エクスポートの項目を確認し、実装可否を判断する。
Open-FIの実装方法
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Open-FIは、各イベントに対してロジックを実装した汎用モジュールを割り当てることで起動します。
プロセス
Tr-cd:FIBFを実行。
設定 > プロセスモジュール > カスタマと遷移。イベントに対して作成した汎用モジュールを割り当てる。
インターフェース
設定 > P/Sモジュール > カスタマと遷移。イベントに対して作成した汎用モジュールを割り当てる。
【注意点】
汎用モジュールは、サンプル汎用モジュールをコピーして作成すること。
以上。
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