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通貨・換算レートの概要と設定方法について説明します。
【SAP】通貨と換算レートを設定する一連の流れをデモ解説【FI】知りたい情報をチェック
通貨コード
業務で使用する通貨のこと。
例えば、SAP標準では下記の通貨コードが用意されている。
通貨コード | 単位 |
JPY | 円 |
USD | USドル |
EUR | ユーロ |
CNY | 人民元 |
KRW | ウォン |
関連トランザクションコード
Tr-cd:OY03から通貨コードの登録や照会が可能。
関連テーブル
テーブルID | 名称 | 説明 |
TCURC | 通貨コード | 登録されている通貨コードが格納されている。 |
TCURT | 通貨コードテキスト | 通貨コードテキストが格納されている。 |
TCURX | 通貨の小数点以下桁数 | 通貨の小数点以下桁数の設定が格納されている。 |
T001R | 会社コードと通貨の丸め規則 | 会社コード×通貨コード毎の丸め規則設定が格納されている。 |
換算レート関連マスタ
換算レートに関連する3つのマスタを以下で紹介する。
換算レートタイプ
換算レートタイプとは、通貨換算の際に使用するレートのタイプを定義するマスタである。
SAP標準では、下記の換算レートタイプが用意されているが、デフォルトでは「M:電信売買仲値」が採用される。
換算レートタイプ | テキスト | 説明 |
B | 電信売買売値 | TTS。金融機関が顧客に外貨を売る際のレート。 |
G | 電信売買買値 | TTB。金融機関が顧客から外貨を買う際のレート。 |
M | 電信売買仲値 | TTM。TTSとTTBの平均値。仲値に手数料を足したレートがTTSで、仲値から手数料を引いたレートがTTBである。 |
■SPROメニュー SAP NetWeaver > 一般設定 > 通貨 > チェック:換算レートタイプ ■Tr-cd OB07
換算レート
換算レートとは、通貨間のレートを管理するマスタである。
例えば売掛金をドル建てで計上した場合、円に換算した金額を保持する必要があるが、換算の際に必要となるのが換算レートである。
例えば「1ドル=110円」といった情報が換算レートである
なお、換算レートは有効期間を保持しており、日次で換算レートをSAPへ登録することが多い。ただし、日次でのマニュアル登録は運用工数がかかるため、IFで自動で換算レートを取り込むようアドオンしている会社もある。
ちなみに、換算レートのファイル取込はTr-cd:TBDMから行うことが可能。
■SPROメニュー SAP NetWeaver > 一般設定 > 通貨 > 入力:換算レート ■Tr-cd OB08
換算係数
換算係数とは、通貨の換算比率を定義するマスタである。
例えば、換算レートを使用すると「1ドル = 110円 ※換算係数はデフォルトの1」という定義の仕方をするが、換算係数を使用すると「1ドル = 11円 ※換算係数は10」という風に定義することが可能。
なお、換算係数も換算レート同様に有効期間を保持している。
基本的には、換算係数「1:1」のデフォルト設定のままで、使用しないケースが大半である。
■SPROメニュー SAP NetWeaver > 一般設定 > 通貨 > 定義:外貨換算の換算比率 ■Tr-cd OBBS
関連テーブル
テーブルID | 名称 | 説明 |
TCURV | 通貨換算の換算レートタイプ | 定義した換算レートタイプが格納されている。 |
TCURW | 換算レートタイプ使用 | 言語毎の換算レートタイプテキストが格納されている。 |
TCURR | 換算レート | 換算レートタイプ毎の換算レートが格納されている。有効期間を保持している。 |
TCURF | 換算係数 | 換算レートタイプ毎の換算係数が格納されている。有効期間を保持している。 |
以上。
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