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償却資産税レポートの概要と必要なカスタマイズについて解説します。
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SAPの償却資産税レポートとは
■Tr-cd S_ALN_01001767(償却資産税レポート) ■PGM ID RAIDJP_TAX
市区町村提出用のフォーマットで、償却資産税申告書や種類別明細書を出力することができる償却資産税レポート機能が、SAP標準として用意されている。
基本的な償却資産税レポートの使用の流れは以下の通りである。
※2024年度の申告を前提とする ①:データ格納実施 当年度の資産取引がすべて入れ終わったら、実行モード「データ格納」でデータ更新を行う。処理はバックグラウンドのみ実行可能。 処理結果はテーブル「IDFIAA_JP_RESULT」に格納される。 処理対象となるのは資産評価日が「2023/1/2~2024/1/1」の資産である。 ②-a:申告書出力 出力モード「全資産」×「申告書」を選択し申告書を出力する。 ②-b:種類別明細書出力 出力モード「明細一覧」を選択して種類別明細書を出力する。 出力対象の資産はモードによって下記の通り変わる。 <全資産> 申告年度の1月1日時点で資産価額がある資産が抽出される。 <増加資産> 申告期間内に取得(振替取得含む)転記された資産が抽出される。 <減少資産> 申告期間内に除却(振替除却含む)転記された資産が抽出される。 ※減少資産の場合、実行モード「データ格納」ではなく「テスト」で出力しないと減少理由が正しく出力されないため要注意
資産を償却資産税レポートの出力対象とするためには、資産マスタの以下2項目に値が入っている必要がある。
■評価グループ5
申告書の提出先を評価グループ5で定義している。
基本的には「評価グループ5 = 市区町村」と理解しておけばよい。
■資産分類キー
構築物、機会及び装置、車両及び運搬器具など、申告書上の資産分類を資産分類キーで定義している。
申告書では、資産分類キーごとに評価額や課税標準額をサマリして出力する。
SAPの償却資産税レポートに必要なカスタマイズ
償却資産税レポートの基本設定
■SPROパス 財務会計 > 固定資産管理 > 情報システム > 国/地域依存機能 > 日本 > 新償却資産税 > 設定:償却資産税レポート ■Tr-cd S_ALN_01001768
償却領域+マニュアル修正用取引タイプ
償却表ごとに、償却資産税レポートで使用する償却領域を定義する。
また、マニュアルで申告簿価や評価額の増減を修正するための取引タイプを定義する。
同一市区町村内の振替用取引タイプの指定
償却資産税レポートにおいて、資産の増減を認識しない振替用の取引タイプを定義する。
理由コード割当
取引タイプに対して、増減理由コードを割り当てる。
増減理由コードは、償却資産税レポートの種類別明細書に出力される項目である。
■増減理由コード
1:増加-新品取得 / 減少:売却
2:増加-中古取得 / 減少:除却
3:移動
4:その他
申告キーの定義
■SPROパス 財務会計 > 固定資産管理 > 情報システム > 国/地域依存機能 > 日本 > 新償却資産税 > 定義:申告キー ■Tr-cd S_AER_95000484
償却資産税の申告書をグループ化する申告キーを定義する。
基本的には、会社コードと同じ粒度で定義することが多い。
市区町村別の申告書出力項目設定
■SPROパス 財務会計 > 固定資産管理 > 情報システム > 国/地域依存機能 > 日本 > 新償却資産税 > 入力:市区町村コード依存データ ■Tr-cd S_AER_95000495
申告キー×評価グループ5(市区町村)ごとに、申告書の項目である「所有者コード」や「所在地」、「借用資産の有無」などを定義する。
申告キー→会社コードへの割当
■SPROパス 財務会計 > 固定資産管理 > 情報システム > 国/地域依存機能 > 日本 > 新償却資産税 > 割当:申告キー→会社コード ■Tr-cd S_AER_95000497
申告キーを会社コードへ割り当てる。
基本的には、申告キー = 会社コードで定義することが多い。
申告キー→会社コード×市区町村への割当
■SPROパス 財務会計 > 固定資産管理 > 情報システム > 国/地域依存機能 > 日本 > 新償却資産税 > 割当:申告キー→会社コードと市区町村コード ■Tr-cd S_AER_95000498
申告キーを会社コード×評価グループ5(市区町村)へ割り当てる。
このカスタマイズの設定がない市区町村は、償却資産税レポート出力時にエラーとなる。
課税標準額のまるめ設定
■SPROパス 財務会計 > 固定資産管理 > 情報システム > 国/地域依存機能 > 日本 > 新償却資産税 > まるめ:市区町村の課税標準額 ■Tr-cd S_AER_95000498
評価グループ5(市区町村)ごとに、申告書の課税標準額の1,000円未満を切り捨てて出力するかの設定を行う。
【SAP】償却資産税レポート(申告書)の課税標準額丸めカスタマイズについて解説【FI-AA】以上。
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