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残高繰越の一連の流れを備忘として残しておきます。
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残高繰越とは
SAPにおける残高繰越とは、会計年度末に、GL勘定を翌年度に引き継ぐことを指します。
BS勘定の引継ぎ
翌会計年度期首のBS残高に金額を引き継ぐ。
PL勘定の引継ぎ
翌会計年度期首の未処分利益勘定に金額を引き継ぐ。
未処分利益勘定は、SPROの下記メニューからカスタマイズを行う。
財務会計>総勘定元帳>定期処理>残高繰越>定義:損益繰越勘定(未処分利益勘定)※Tr-cd:OB53からも実行が可能。
勘定コード表を入力。
下記の項目を入力して保存。
■損益計算書タイプ 「X」を入力。(SAP標準で用意されている) ■勘定 繰越残高用の勘定コードを入力。
残高繰越に関連で覚えておきたい知識
残高繰越に関連するテーブル
ID | テーブル | 備考 |
FAGLFLEXT | 総勘定元帳:合計 | 実績明細の集計 |
FAGLFLEXA | 総勘定元帳:実績明細 | – |
ACDOCA | ユニバーサルジャーナル | S/4から登場 |
BKPF | 会計伝票ヘッダ | – |
BSEG | 会計伝票明細 | – |
BSIS | 会計管理:G/L勘定の2次索引 | GL明細 |
BSAS | 会計管理:勘定コードの2次索引(決済明細) | GL明細 |
BSID | 会計管理:得意先の2次索引 | 得意先明細 |
BSAD | 会計管理:得意先の2次索引(決済明細) | 得意先明細 |
BSIK | 会計管理:仕入先の2次索引 | 仕入先明細 |
BSAK | 会計管理:仕入先の2次索引(決済明細) | 仕入先明細 |
残高繰越に関連するトランザクション
ID | トランザクション | 内容 |
FAGLGVTR | 繰越残高 | 総勘定元帳の残高繰越を行う。クラシックGLの場合は「F.16」から実行する。 |
GVTR | SL残高繰越 | SLの残高繰越。 |
F.07 | 得意先および仕入先の残高繰越 | 得意先および仕入先の残高繰越を行う。 |
S_ALR_87100205 | 伝票ファイルからの総勘定元帳 | 監査に必要な仕訳を、特定の期間保存する。 |
S_ALR_87012317 | 伝票ファイルからの明細消込管理勘定の残高監査証跡 | 監査に必要な仕訳を、特定の期間保存する。 |
S_ALR_87012289 | 要約仕訳帳 | 監査に必要な仕訳を、特定の期間保存する。 |
OB52 | 会計期間オープン・クローズ | 会計期間のオープン・クローズを行う。 |
OB53 | 財務会計システム設定 自動仕訳 – 勘定 | PL勘定の残高繰越用の勘定科目を照会・定義する。 |
残高繰越は、総勘定元帳・得意先・仕入先それぞれで実施する必要がある点には留意ください。
残高繰越に関連するカスタマイズ
※メニュー「財務会計>総勘定元帳>定期処理>残高繰越」以下のカスタマイズ
定義:損益繰越勘定(未処分利益勘定)
PL勘定の残高繰越用の勘定科目を定義する。残高繰越をすると、ここで定義した勘定科目にPL勘定の金額が引き継がれる。
入力:貸借対照表勘定の詳細設定
BS勘定に対して、残高繰越の際に引き継ぐ項目を設定する。
入力:損益計算書勘定の詳細設定
PL勘定に対して、残高繰越の際に引き継ぐ項目を設定する。
以上。
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