SAPコンサルタントとして長年にわたり複数のPJに携わってきたプロによる一冊。
本書では宅配ピザ屋を例に、会社の業務とそれに紐づく各SAPモジュールの説明が丁寧にされており、この一冊で体系的に業務とSAPの基礎知識を身に付けることが可能です。
これからSAPの業務に携わる人や、改めてSAPの全体観を把握したい人など、初心者~中級者まで自信を持っておすすめします。
今回は、SM12からロックエントリを確認・解除する方法について説明します。
稀に、「ユーザ××によって○○は処理されています」といったエラーメッセージが出力されることがありますが、これはロックエントリが原因です。このエラーはロックエントリを解除することで解決されるので、対応方法をこの機会に覚えておきましょう。
ロックエントリとは

SAPではテーブル書き込み/テーブル更新等の処理時に、特定のテーブルに対して処理が重複しないようにテーブルをロックすることが基本です。
ざっくりいうと、ロックエントリとは、特定のテーブルに対して他の処理ができないようにテーブルをロックする宣言のことを指します。
1つのテーブルに対して、複数の処理で同時にテーブルを更新しようとすると不整合が発生する可能性があるため、これを回避する目的でテーブルのロックが行われます。
Tr-cd:SM12からロックエントリを確認・削除する
SM12を叩くと以下の画面が表示される。
「一覧」を押下すると全てのロックエントリが表示され、条件指定してエンターキーを押下すると、条件に合致するロックエントリが表示される。

ロックエントリ表示画面。

ロックエントリを削除する場合は、対象のロックエントリを指定した状態で「削除」ボタンを押下する。

また、ロックエントリを全削除したい場合はメニューバー > ロックエントリ > 全削除より実施可能。
不整合を起こさないためにも、個別削除より全削除を推奨します。

以上となります。
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SAPについて体系的にまとめられている一冊。著者はSAPコンサルタントの方々なので、信頼性は間違いなし。SAPの概要やメリット・デメリットはもちろん、各モジュールについても詳細に説明がなされています。
さらに、SAP導入・構築のフローからアドオン開発まで、技術的な部分もしっかりと網羅してくれています。SAPコンサルタントは、基本的にはどこかのモジュールを担当すると思うので、一読しておいて絶対に損はないでしょう。
SAPというERPパッケージの全体像を知りたい方におすすめです。
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