【SAP】支払処理(Tr-cd:F110)で採用される取引銀行について解説【FI-AP】

\\SAPをやる前に業務の理解を!//

SAPコンサルタントは、ユーザ(現場担当者)と同じ目線で会話できることが求められます。 本書で、経理業務をひと通りインプットしておくことをお勧めします。

【本書の構成】
第1章 販売 
第2章 原価・購買 
第3章 固定資産管理 
第4章 資金管理 
第5章 給与計算 
第6章 経費 
第7章 有価証券管理 
第8章 決算 
第9章 連結決算 
第10章 財務報告

支払処理の際に採用される取引銀行について解説します。

取引銀行とは

取引銀行とは、自社が保有する銀行口座情報のことを指し、SAPでの支払や入金に使用する重要な概念である。(本記事は支払にフォーカス)

基本的に「銀行+支店」の粒度で登録することが多く、取引銀行に対して銀行マスタが紐付くような構造である。イメージは下記の通り。

さらに、取引銀行に対して「銀行口座」の粒度で口座IDを設定する。1銀行支店に対して複数の口座を保有する場合は、取引銀行と口座IDが1:Nの関係になる。

G/L勘定には口座番号単位で採番した預金勘定を紐付けることが多い。

取引銀行の設定は下記参照。

【SAP】Tr-cd:NWBCから取引銀行を設定する方法【FI-AP】

支払処理で採用される取引銀行

支払処理で採用される取引銀行には様々なケースがある。

  • 優先順位カスタマイズの取引銀行
  • 入金先口座(仕入先BPの口座)と同じ銀行グループの取引銀行
  • 勘定科目に設定された取引銀行
  • 債務明細に入力された取引銀行
  • 仕入先BPに設定された取引銀行

優先順位カスタマイズの取引銀行

■Tr-cd
FBZP ※第一画面の「銀行選択」から設定

支払方法や通貨の単位で、どの取引銀行から優先的に支払に使用するかを制御するカスタマイズ。優先順位の高い取引銀行が支払に採用される。

順序

銀行口座

支払可能額

入金先口座(仕入先BPの口座)と同じ銀行グループの取引銀行

仕入先BPの口座と取引銀行には、それぞれ銀行マスタが紐付いている。銀行マスタには銀行グループという項目を保持しており、仕入先BPの口座と同じ銀行グループに紐付く取引銀行が優先して支払に採用される。

同一銀行からの支払となるので、手数料が安く済むというメリットがある。

Tr-cd:FBZP > 会社コード別支払方法 > 銀行選択管理の項目へ遷移。
“銀行グループの最適化”にチェックを付けることでこの挙動が有効となる。

勘定科目に設定された取引銀行

勘定科目の登録/銀行/金利タブ > 会社コードでの銀行/財務情報に遷移。

取引銀行と口座IDの項目を保持しているので、必要に応じて設定を行う。支払対象のAP勘定に対して設定をしておくと、支払の際に設定した取引銀行が採用される。

Tr-cd:FS00(編集 勘定コード)

債務明細に入力された取引銀行

債務明細に取引銀行の項目を保持しており、取引銀行を入力すると支払の際に採用される。

仕入先BPに設定された取引銀行

BPの仕入先ビュー(会社コード単位)の仕入先:支払処理 > 自動支払処理の項目に遷移。取引銀行の項目に値を設定しておくと、仕入先BPに対して設定した取引銀行が支払に採用される。

参照テーブル:LFB1(仕入先マスタ 会社コード)

採用される取引銀行の優先順位

採用される取引銀行の優先順位は下記の通り。
※正確な情報ではないので動作は要検証

①
債務明細に入力された取引銀行
②
勘定科目に設定された取引銀行
仕入先BPに設定された取引銀行
③
入金先口座(仕入先BPの口座)と同じ銀行グループの取引銀行
④
優先順位カスタマイズの取引銀行

以上。

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