【SAP】管理会計における統計転記と実績転記の違いついて解説【CO-共通】

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統計転記と実績転記の違いについて解説します。

CO伝票(1次原価)の転記

基本的に、1次原価は他領域の処理によって自動計上される。(CO伝票を直接登録する方法も存在する)

上記図の通り、1次原価登録のフローは大きくFI直転記とロジモジュール経由の2パターンがある。

FIのPL勘定 = COの1次原価と理解しておけば良い。
基本的に、PL勘定と1次原価のコードは同じである。

統計転記と実績転記

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統計転記

COオブジェクトに対して実際はデータが登録されない転記方法。

COオブジェクトに費用との紐付きだけ保持しておき、データ分析やレポーティング等に使用する。配賦や決済処理の対象とはならない。

実績転記

COオブジェクトに対し実際にデータが登録される転記方法。

実績転記されたCOオブジェクトは、配賦や決済処理の対象となる。

統計転記⇔実績転記の比較表

項目実績転記 (Actual Posting)統計転記 (Statistical Posting)
定義取引がCOオブジェクトに転記され、原価処理や損益に反映される転記。原価処理や損益に反映されない、分析等での使用を目的とした転記。
会計
への影響
原価処理に影響したり、財務諸表に反映されたりする。補助的な分析資料や内部評価に利用されるが、原価処理には影響せず財務諸表にも反映されない。
使用目的実際に発生した取引の金額を正確に反映し、原価管理、利益計算、予算管理などの基礎となるデータを提供する。製造活動の回数、稼働時間、工程の稼働率など、非金銭的なパフォーマンス指標や追加の統計情報を収集・分析するために使用する。
システム統合・連携FIやCOの実績データとして他システムと連携し、コストセンターやプロジェクト、製品ライン別の正確な集計に寄与。統計情報は、主に分析レポートやダッシュボード、トレンド分析に利用され、実績データとは分離して管理される。
具体例製造原価計算において、実際の原材料費、労務費、間接費などが転記され、製品の完成品原価として計算される。生産ラインの作業回数、設備の稼働時間、工程ごとの処理件数など、オペレーショナルなパフォーマンス指標を転記し、分析に利用する。

実績転記されるCOオブジェクトは1つのみで、その他のCOオブジェクトはすべて統計転記となる。複数のCOオブジェクトに対して実績転記されると、金額が重複して計上されてしまうためである。

以上。

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