\\SAPをやる前に業務の理解を!//
SAPコンサルタントは、ユーザ(現場担当者)と同じ目線で会話できることが求められます。 本書で、経理業務をひと通りインプットしておくことをお勧めします。
【本書の構成】 第1章 販売 第2章 原価・購買 第3章 固定資産管理 第4章 資金管理 第5章 給与計算 第6章 経費 第7章 有価証券管理 第8章 決算 第9章 連結決算 第10章 財務報告
統計転記と実績転記の違いについて解説します。
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CO伝票(1次原価)の転記

基本的に、1次原価は他領域の処理によって自動計上される。(CO伝票を直接登録する方法も存在する)
上記図の通り、1次原価登録のフローは大きくFI直転記とロジモジュール経由の2パターンがある。
FIのPL勘定 = COの1次原価と理解しておけば良い。
基本的に、PL勘定と1次原価のコードは同じである。
統計転記と実績転記

統計転記とは
COオブジェクトに対して実際はデータが登録されない転記方法。
COオブジェクトに費用との紐付きだけ保持しておき、データ分析やレポーティング等に使用する。配賦や決済処理の対象とはならない。
実績転記とは
COオブジェクトに対し実際にデータが登録される転記方法。
実績転記されたCOオブジェクトは、配賦や決済処理の対象となる。
統計転記⇔実績転記の比較表
項目 | 実績転記 (Actual Posting) | 統計転記 (Statistical Posting) |
定義 | 取引がCOオブジェクトに転記され、原価処理や損益に反映される転記。 | 原価処理や損益に反映されない、分析等での使用を目的とした転記。 |
会計 への影響 | 原価処理に影響したり、財務諸表に反映されたりする。 | 補助的な分析資料や内部評価に利用されるが、原価処理には影響せず財務諸表にも反映されない。 |
使用目的 | 実際に発生した取引の金額を正確に反映し、原価管理、利益計算、予算管理などの基礎となるデータを提供する。 | 製造活動の回数、稼働時間、工程の稼働率など、非金銭的なパフォーマンス指標や追加の統計情報を収集・分析するために使用する。 |
システム統合・連携 | FIやCOの実績データとして他システムと連携し、コストセンターやプロジェクト、製品ライン別の正確な集計に寄与。 | 統計情報は、主に分析レポートやダッシュボード、トレンド分析に利用され、実績データとは分離して管理される。 |
具体例 | 製造原価計算において、実際の原材料費、労務費、間接費などが転記され、製品の完成品原価として計算される。 | 生産ラインの作業回数、設備の稼働時間、工程ごとの処理件数など、オペレーショナルなパフォーマンス指標を転記し、分析に利用する。 |
実績転記されるCOオブジェクトは1つのみで、その他のCOオブジェクトはすべて統計転記となる。複数のCOオブジェクトに対して実績転記されると、金額が重複して計上されてしまうためである。
統計転記と実績転記の優先順位
実績転記されるコストオブジェクトは下記の優先順位で判断される。
なお、統計指図と原価センタ両方のコストオブジェクトが入力された場合、内部指図の統計転記フラグがONだった場合のみ原価センタに実績転記される。
- 収益性セグメント
- 内部指図
- 原価センタ
実績転記されたコストオブジェクトはACDOCAテーブルの「勘定割当」の項目にセットされる。複数のコストオブジェクトを入力した場合、勘定割当にセットされたコストオブジェクトは実績転記、それ以外のコストオブジェクトは統計転記と判別が可能。
また、「統計勘定割当タイプ」項目に統計転記されたコストオブジェクトの区分(原価センタ or 指図といった粒度で具体的な値ではない)がセットされるため、そちらからも判別が可能。
関連トランザクションコード
実績や計画、差異だけでなく、実績転記と統計転記の値をそれぞれ確認することも可能。
Tr-cd | テキスト |
S_ALR_87013611 | 原価センタ: 実績/計画/差異 |
S_ALR_87012993 | 指図: 実績/計画/差異 |
以上。
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本書では宅配ピザ屋を例に、会社の業務とそれに紐づく各SAPモジュールの説明が丁寧にされており、この一冊で体系的に業務とSAPの基礎知識を身に付けることが可能です。
これからSAPの業務に携わる人や、改めてSAPの全体観を把握したい人など、初心者~中級者まで自信を持っておすすめします。
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