【会計】都度請求・締め請求の違いについて解説【SAP-SD】

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都度請求の締め請求の違いについて解説します。

都度請求(Immediate or Per Transaction Billing)

都度請求は、取引が発生する毎に請求書を発行する請求方法。

取引毎に請求書を発行するため、取引毎の請求管理が必要な場合に使用される。

都度請求の特徴

  • タイミング
    商品やサービスの提供が完了した時点(提供完了のタイミングはあくまでも一例)で、即座に請求書を発行する。
  • 請求頻度
    1つの取引毎に1つの請求書を発行する。頻度は高い。
  • 適用シナリオ
    高額な商品や単発のサービス、または一度の取引で多額の支払が発生するケースに適している。
  • 管理粒度
    取引毎に請求書を発行するため、請求書の管理工数は高い。

締め請求(Periodic or Consolidated Billing)

締め請求は、一定期間の取引をまとめて請求書として発行する請求方法。

顧客との取引が一定期間(例えば、週単位や月単位)で行われ、その期間中に発生した全取引をまとめて請求書にするため、頻繁に取引する場合に使用される。

締め請求の特徴

  • タイミング
    取引の発生時点では請求書を発行せず、特定の締め日(例えば月末)に、期間内のすべての取引をまとめて請求書を発行する。
  • 請求頻度
    期間毎(週1回、月1回など)にまとめて請求書を発行する。
  • 適用シナリオ
    定期的に取引が発生するケースや、多数の小口取引があるケースに適している。
  • 管理
    一定期間の取引を集計して請求書を発行するため、各取引を個別に処理する必要がなく、管理工数は低い。

都度請求と締め請求の違い(比較)

比較項目都度請求締め請求
タイミング取引が発生する毎に請求。一定期間内の取引をまとめて請求。
請求頻度取引毎に請求書を発行するため頻度は多い。まとめて請求するため請求頻度は少ない。
適用シナリオ単発の大きな取引や、頻度が少ない取引の場合。定期的な取引が多い顧客や、細かい取引が頻発する場合。
メリット即時に請求を行うため、キャッシュフローの管理がしやすい。一括請求で管理が容易になり、顧客にとっても負担が少ない。
デメリット管理コストが高く、頻繁な請求処理が必要。取引が発生してから請求までに時間がかかる可能性がある。

適用例・選択のポイント

都度請求の適用例

  • 例1
    高額なプロジェクトベースの仕事やカスタム製品など、取引が単発で発生し、即座に請求が必要なケース。
  • 例2
    大口取引の1度限りの納品など、大きな金額が1回の取引で動くケース。

締め請求の適用例

  • 例1
    月間に複数回の注文や少額取引が行われる企業間取引(B2B)のケース。
  • 例2
    通信や電力などの定期的な支払が発生するケース。

SAPにおける締め請求と都度請求

  • 都度請求のプロセス
    SAPでは、Tr-cd:VF01から販売伝票に対して請求を行うことが可能。請求を行うことで、FI伝票(売掛金 // 売上)が計上される。
  • 締め請求のプロセス
    SAPでは、複数の販売伝票をまとめて請求処理する機能が標準で提供されている。期間や特定条件に基づいて取引を集計し、一括で請求書を発行することが可能。
    なお、締め請求対象の得意先については、BPの得意先ビューに存在する「締め請求ロール」項目の設定をしておく必要がある。
    ※締め請求は日本固有の機能

以上。

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