SAPコンサルタントとして長年にわたり複数のPJに携わってきたプロによる一冊。
本書では宅配ピザ屋を例に、会社の業務とそれに紐づく各SAPモジュールの説明が丁寧にされており、この一冊で体系的に業務とSAPの基礎知識を身に付けることが可能です。
これからSAPの業務に携わる人や、改めてSAPの全体観を把握したい人など、初心者~中級者まで自信を持っておすすめします。
今回は、CFIN連携を停止・再開する方法について説明します。
CFINについて知らない方も多いはずなので、そもそもCFINとは何なのか、といった所から見ていけたらと思います。
CFIN(SAP Central Finance)とは

CFIN(SAP Central Finance)は、企業の各会計システム(SAP/Non-SAP)から会計伝票を明細のレベルで集計し、SAP S/4HANA上で組織全体の財務状況をリアルタイムに把握することができるシステムのことです。
主な機能としては以下が挙げられます。
- SAP/Non-SAPからリアルタイムでデータを連携(Universal Journalへデータ格納時にはマッピング処理が可能)
- SLT(SAP Landscape Transformation Replication Server)を利用した各システムからのデータ連携
- 伝票(FI,CO)やコストオブジェクトデータ(製造指図、内部指図、製造原価コレクタなど)の連携
- 収益性分析項目の連携
- MDG(SAP Master Data Governance)を活用したマスタデータマッピング
- ExitやBAdIを利用したデータ連携処理
【引用元】
https://www.tcs.com/jp-ja/CBO/EAS/Cfin
また、CFINと各会計システム(SAP/Non-SAP)の連携にはSLT(SAP L andscape T ransformation Replication Server)を用いることが多いです。
SLTとは、ざっくり言うとABAP ベースのシステム、non ABAP のデータベース からのリアルタイムデータレプリケーションを行うシステムのことで、リアルタイム性が求められるビジネスでの利用が想定されています。
CFINと各会計システムの連携イメージが下記です。
SLTを介してCFINと各会計システムが連携されています。

【引用元】
https://support.sap.com/ja/alm/sap-focused-run/expert-portal/integration-cloud-monitoring/CFin.html
CFIN連携を停止・再開する方法

まず、GUIからSLTにログイン。
LTRCを叩く。
一括転送IDを指定して実行をクリック。

データプロビジョニングをクリック。

任意のテーブルを指定して、ロード/レプリケーション保留を選択し実行。

すると、Current Actionの列のステータスがレプリケーションから複製(保留)に変化する。複製(保留)となれば、CFIN連携が停止している状態。

逆に、CFIN連携を再開したい時は、任意のテーブルを指定しロード/レプリケーション再開を選択し実行。

Current Actionの列のステータスがレプリケーションとなれば、CFIN連携が再開している状態。
以上。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
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