今回は、HANAをある時点のバックアップ断面にリストアする方法について説明します。
DBのリストアは、障害発生時やプログラムのテスト時などに実施することがしばしばあるので、basis担当者であればぜひ知っておきたい知識です。
【事前準備】HANAのバックアップを取得する

まずはリストアで戻す時点のバックアップを取得します。
HANAのバックアップを取得する方法に関しては、下記の関連記事を参照してください。backintのバックアップとは、簡単にいうとクラウド上にバックアップで取得したデータを格納する方法のことです。

【事前準備】SAPインスタンスを停止する
SAP Management Consoleを開く。
Enpueueがない方を停止、その後もう1つの方を停止する。
*クラスタ構成の場合は、まずPASとAASを落とす。その後、フェイルオーバクラスタマネージャーからASCS待機系(ERS)、ASCS主系の順番に落とす。(詳細は割愛)

HANAのリストアを実施する
HANA StudioよりシステムDBにログイン。
システムDBを右クリック し、Back and Recovery > Recover Tenant Databaseを選択。

対象のSIDを選択しNext。

特定のバックアップ断面に戻したいので、Recover the database to a specfic data backupを選択しNext。

Search for the backup catalog in Backint onlyを選択しNext。
*今回はカタログにあるバックアップ断面に戻すこととする

DBを停止する旨の確認画面が表示されるので、OKをクリック。

対象のバックアップを指定しNext。

この画面はそのままでNext。

最後に確認画面が表示されるので、問題がなければFinishをクリック。
すると、HANAのリストアが開始される。

HANAのリストアが進行中。

HANAのリストアが完了。

【事後対応】SAPインスタンスを起動する
SAP Management Consoleを開く。
Enpueueがある方を起動、その後もう1つの方を起動する。
*クラスタ構成の場合は、まずフェイルオーバクラスタマネージャーからASCS主系、ASCS待機系(ERS)の順番に起動する。その後、SAP Management ConsoleからPASとAASを起動する(詳細は割愛)

以上。
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HANAについて体系的に学びたい方は、IBMが出している書籍がおすすめ。413ページとかなり読み応えのある一冊ですが、知識の深さを求めるならコレです。
現在、SAPではOracleやSQLserverを選べなくなり、DBはHANAに一本化されているので、HANAを学んでおくと今後かなりプラスに働くと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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